私が介護職を目指したのは、ちょうど、20年前のことです。
祖母の死をきっかけに、本気で目指すようになりました。私は、幼いころに両親が離婚し、祖母に育ててもらいました。その祖母が、くも膜下出血で倒れ2週間でこの世を去ってしまいました。祖母には感謝してもしきれないくらいの想いがあったのにもかかわらず、最後の最後まで何の恩返しもできずに、後悔だけが残りました。祖母にできなかったことを、介護を必要とされている多くの方に行う事で少しでも恩返しができれば・・・という想いで介護職を目指しました。

まずはホームヘルパー2級の資格取得からでした。勉強することが何もかも新鮮で…。でも責任の重さ、そして何より想像以上に重要な仕事なのだということを理解できました。それから20年。多くの経験を積み、新たに介護を勉強したいという方々を指導していく立場となりました。

「介護」というのは「人が支え護（まもる）」という字を書きます。人と人が支えあうという事なのです。人は必ず老い、そして死が来ます。その立場にならないと老いとは？死とは？など想像もつかない事です。誰も老いたくはない。人に世話をしてもらうなんて考えたくもないということが現実でしょう。その気持ちがどういうものなのか、介護の専門職としてどう受け止め、共感し、穏やかに生活していただけるのかを理解していくことで、本当の介護職として寄り添うことができます。

超高齢化社会となり、介護をする方より介護を受ける方が増えてきています。介護職は必要とされている仕事です。そして介護という仕事は、「ありがとう」という最高の言葉とご褒美が頂ける素敵な仕事です。一緒に学び、悩み、解決し、笑顔が素敵な介護職へと導けるように、指導させていただければと思っています。まずは、介護の扉を開けて一歩を踏み出してください。

代表取締役　池野直美